若い料理人が賄いを作るべき理由は【成長】できるからです

- 普段はできない料理作りができる
- 料理人として成長できる
若い料理人のみなさん賄いを適当に作っていませんか?
日々の忙しい中で賄いをつくるのは大変ですよね。
でも、どうせ賄いを作らなければいけないんだったら、ちょっとだけ意識を変えてつくってみましょよ。
そしたら将来いいことが待っていますよ。
賄い作りはチャンスのとき
賄い作りといっても各お店で違います。
極端に言えば、賄いというものが存在しないところもあります。
例えば、ホテルのような従業員がたくさんいるところでは社食があります。
あとはお店のメニューを割引価格で食べることができるファミレスなど。
賄いは大きく分けて分けて2つあります。
- 余った材料で作る。
- 賄い用に材料を仕入れる
お店の規模にもよりますが、従業員が10人以上いる場合は2の賄い用に材料を仕入れる場合が多いかもしれないですね。

この場合は賄い用の賄い伝票っていうものがあります
余った材料で賄いを作る
小規模のお店の賄いはこのケースが一番多いと思います。
でもこの「余った材料で作る」が若き料理人には難しい。
ランチタイムが終わってランチの残った材料や、仕込みで出た野菜などを使って作らなければなりません。
しかも急いで作る必要があります。
先輩たちがランチの後片付けをやっている間に賄いを作らなければなりません。
賄い作りが遅くなったせいで先輩方の休憩時間が短くするわけにはいきません。

余った材料で賄いを作ることで学べること
- スピード
- 食材の把握
- 食材を無駄にしない
- 臨機応変
毎日こうした賄いを作っていれば、上記のようなことが自然と身につきます。
あくまで基本中の基本ですけど、これだけでも料理人としてかなり成長します。
賄い用に材料を仕入れて作る

賄い用に材料を仕入れて作ることができるとたくさん勉強できます。
自分と同じ位の若い料理人が何人かいる場合は、賄い作りが当番制でも週に何回かは自分の思う賄いメニューを作ることができます。
自分しか賄いを作る人がいなければ毎日自分で賄いメニューを作ることができます。
これって、めちゃくちゃ勉強になるんです。

こういう賄いを作るのはランチタイムが終わりそうになったくらいから作りはじめます。
入って間もない若い料理人が料理を作ってお客様に提供するということはありません。
しかし、意外と多く新人はすぐに自分が料理を作ってお客様にお出しできると思っていることがあります。
調理師学校を卒業した場合は、調理師学校で、とりあえず料理の最終形まで学びます。
そこで実際料理を何度も作っているので、当然お店に入ればある程度は料理を作ることができると思っている人が多いのです。
これが理想と現実のギャップです。
そしてそのことで辞めていく人も少なくありません。
現実はそんなに甘くはないのです。
料理を作る前に覚えることはたくさんあります。
そんな若い料理人が唯一料理を作ることができるのが賄いなのです。
そしてこの賄いでその後が大きく変わると言っても過言ではありません。
そのぐらい大事な賄い作りです。
実際、賄いを作らせるとちゃんと勉強しているかわかります。
材料を仕入れるところから賄いを作ると学べること
- 原価に対しての考え方
- 調理の技法
- メニューの知識
- 調理器具の使い方
自分で賄いのメニューを決めて材料を仕入れて自分で調理して先輩やスタッフに食べてもらう。
この一連の賄い作りに料理人としての仕事がほぼ入っています。
仕入れ → メニュー作成 → 調理 → 提供
なので、こういう賄い作りを若いときにできる人は幸せなのです。
しかも、これが給料をもらいながらできるんです。
若い料理人に必要なこと
今までは賄いを作るという意味について話してきましたが、ここでは賄いを作るときに必要なことについてお話します。
これは飲食店全てに共通しています。
料理人で気が利かない料理人は出世もできません。
裏を返せば、仕事ができる料理人は気が利きます。
各お店の料理長はそういう「気が利く」人です。
料理人の世界に入りたての頃は気が利かない人がほんどです。中には天性で気が利く人もいますが、そういう人は稀です。
僕が料理の仕事を始めた頃は、朝先輩が出勤してくると必ずコーヒーを出すんです。
でもただコーヒーを出すわけではありません。
各先輩の好みのコーヒーを出すんです。
この人は砂糖多めとか、この人はミルクだけとか。
これが大事なのです。
これはただ単に縦社会というだけではないのです。

でもそのときはただの縦社会だと思っていました。。
まず、従業員に気を使えない人がお客様に気をつかえません。
これに尽きます。
賄いも同じです。
料理長が食べる賄いは一番いい仕上がりの賄いを食べてもらいます。
それは気を使うということとアピールも兼ねています。
そこでちゃんと出来ていれば、料理長は気にかけてくれるかもしれません。
まずは賄い作りで気を使うことが自然とできることが重要です。
それができないと現場で先輩の助手をしたときに大変な事になってしまします。
そうならないためにも気を使う事を当たりまえだと思うぐらいやってもらいたいですね。
まとめ
若い料理人が賄いを作るべき2つの大きな理由はわかっていただけたでしょうか。
賄いはとても重要で料理人として成長していくにはとても勉強になります。
なので若いときに賄いを作れた人は幸せなのです。
賄い作りは料理人を成長させます。