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食レポの「やわらか〜い」は 止めましょうよ【味を教えて下さい】

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  • なんで「やわらか〜い」なの
  • 味を表現して教えてほしいのに
  • 味がわからない?

テレビのグルメ番組やワイドショー・夕方のニュース番組で飲食店の紹介のときに、そこの料理を食べて感想を言いますよね。いわゆる食レポってやつです。

その食レポでよく言われる「やわらか〜い」

なんで「やわらか〜い」って言っちゃうの?

それってどうなの?っていつも思ってます。

味の表現ができないと、ちょっと恥かしい思いをすることになります。

料理業界で18年間働いてきた料理人の目から見て「やわらか〜い」がなぜ恥ずかしい思いをするのか解説します。

このページを読めば料理を食べた感想で「やわらか〜い」は使わなくなります。

そして「やわらか〜い」を使わなくなることで恥ずかしい思いすることがなくなります。

「やわらか〜い」は 止めましょうよ

食レポで感じる違和感。

おそらく料理を作る仕事をしている人は同じように違和感を感じていると思います。

それは食レポをする人が料理を食べたときの第一声で「やわらか〜い」って言ったときです。

まあ、たしかに柔らかいんでしょう。

しかし、料理を作った人は味の感想を言ってもらいたいのです。

視聴者の人も味を知りたいと思っているはずです。

だから、料理を食べたらそのまま「美味しい!」とか「うまい!」とか言ってもらいたいんです。

そしてその後に何故美味しく感じたかを聞きたいし、料理を作った人にこの料理を美味しくするためにどんなことをしているのかを聞いてもらいたいのです。

「やわらか〜い」は味ではなく食感です。

料理を作っている人は第一に味を追求して料理を作っています。

食感を全く無視しているわけではないんですが、食感より味の感想を聞きたいし、多くに人に自分が作った料理の味を知ってもらいたいと思っています。

なので、そういう食レポを聞くと料理を作った人がかわいそうに見えます。

テレビ番組の制作側もいろいろ事情はあると思いますが、ちょっとお粗末な食レポが多いですね。

「やわらか〜い」ってけっこうな確率で聞きます。

味を表現できないと恥ずかしい思いをすることがあります

会社の上司が美味しい有名なお寿司屋さんへ連れて行ってくれたとします。

そこで出てきたのが大間産の本マグロ。

上司:「A子さん、どうだね?」

A子:「やわらかいですぅ」

目の前の板前さんは一瞬手が止まったように見えました。

上司:「……」

上司:「あぁ、そうかぁ」

多分、上司はもう二度とA子をこのお寿司屋さんへ連れてくることはないでしょう。

「やわらかい」は「美味しい」という風潮

やわらか〜いは止めましょう

「やわらかい」は「美味しい」という風潮はたしかにあります。

その典型的な例が食肉です。とくに牛肉ですね。

一般的にやわらかい牛肉が美味しいと思っている人は多いはずです。

でも実際はそんなことはありません。

ここで面白い例をご紹介します。

鶏肉のお話です。

普段食べている鶏肉と地鶏と言われているブランド鶏はどちらが美味しいと思いますか?

  • 普段食べている鶏
  • ブランド地鶏

ほとんどの人は地鶏と言われているブランド鶏のほうが美味しいと答えるはずです。

しかし、地鶏を食べたことがない人がはじめて地鶏を食べると、「かたい」と思う人が多いんです。

当然地鶏は筋肉質で肉がしっかりしています。筋肉質なので赤い肉です。

地鶏の美味しさを知っている人は「かたい」とは言いません。

「歯ごたえがある」または「弾力がある」といいます。

地鶏は歯ごたえがあるので、噛みしめるほどに美味しさが肉から出てきます。

ラング
ラング
それが地鶏の美味しさです。

でも、残念なことにいつも食べ慣れているやわらかい鶏肉のほうが美味しいと感じてしまう人がたくさんいます。

食生活の変化

上述したように「やわらかい」は「美味しい」と感じる時代になっています。

それに拍車をかけるようにテレビの食レポで「やわらか〜い」を連発しています。

現代はいろんな食材やいろんな料理があるので、わざわざかたいものを選ばないし、選ぶ必要がありません。

現在の日本はやわらかい食べ物だらけです。

今までに食した経験

食レポで「やわらか〜い」が出てくるのは「やわらかい」は「美味しい」と思っている人がいると言うことはお話しました。

しかし、もっと根底に原因があります。

そもそもなんですが、食レポをする人の今まで食した経験によるところが大きいと思います。

例えば、日頃からファーストフードを中心に食べている人は、あまり食には興味がなくいつも同じようなものを食べている傾向があります。

偏食です。

偏食傾向の人は同じような味しか食べたことがないため、味を表現することが難しいんです。

今までにタンシチューを食べたことがない人が食レポではじめてタンシチューを食べて感想を求められたら、とりあえず「やわらか〜い」って言ってしまいますよね。

ラング
ラング
過去に食べたことがないので、比較のしようがありませんよね。

でも、タンシチューを作った料理人にしてみれば「やわらかいのは当たり前だよ」ってことで、もっと味を表現して伝えてくれって思います。

基本味

味には、「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」といった5つの基本味があります。

この5つの基本味を知ることで味の表現の幅が広がっていきます。

まとめ

料理の感想で「やわらか〜い」と言ってしまうと、恥ずかしい思いをしてしますので、「やわらか〜い」は言わないようにしてください。

逆に味を表現できた感想を言えると得する事が増えるかもしれません。

厳密には味は食感、舌触り、温度、匂い、食材の色などを五感で感じその結果を含めたものが味です。

できればテレビの制作側も食レポのキャスティングももう少し考えてもらえると、取材したお店も、視聴者も両方が満足できることができると思いますね。

それより全国ネットで思いっきり「やわらか〜い」って言ってしまった人がある意味かわいそうです。

テレビって影響力があるので。

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ラング
料理業界で約18年間働いていた経験をもとに結婚式の料理についてみなさんが参考にできる記事を提供します。