結婚式の料理を考える中で、「なぜ多くの結婚式ではフランス料理が選ばれているのだろう」と疑問に感じる人は少なくありません。定番と言われる一方で、本当に自分たちの結婚式に合っているのか、ゲストに喜んでもらえるのか、不安が生まれやすいポイントでもあります。

フランス料理には格式があるという印象があり、「堅苦しくならないか」「年配の親族に受け入れられるか」と悩む人も多いはずです。さらに、料理は結婚式の満足度を大きく左右する要素です。料理の印象は、披露宴そのものの評価にも直結します。

結婚式でフランス料理がなぜ選ばれるのか疑問に思っている方は、以下のように思っていることが多いです。

  • 多くの結婚式でフランス料理が選ばれているけれど、具体的にどんなメリットがあるの?
  • 和食やイタリアンよりもフランス料理の方が、ゲストに「豪華な式だった」と思ってもらえるの?
  • お年寄りから友人まで、幅広い世代のゲストにフランス料理の味付けは受け入れられるかな?
  • マナーが厳しいイメージがあるけれど、ゲストに負担を感じさせずに楽しんでもらえる?
  • 自分たちの個性を出したいけれど、伝統的なフランス料理のコースでも二人らしさを演出できる?

理由を理解しないまま定番だからと選ぶことに、迷いを感じる人もいるでしょう。この記事では、結婚式でフランス料理が選ばれ続けている理由を一つずつ丁寧に整理し、新郎新婦が納得して料理を選べるように解説します。

この記事の内容
  1. なぜ結婚式でフランス料理が選ばれるのか?
  2. 結婚式にふさわしい格式と信頼感がある
  3. ゲストの満足度を左右する美味しさ
  4. 二人らしい結婚式メニューを作りやすい
  5. ワインとの相性が結婚式をワンランク上にする
  6. 料理だけでなくサービス面の評価も高い
  7. 結婚式だからこそ選ばれる非日常の料理体験
  8. 結婚式のスタイルとフランス料理の相性
  9. 結婚式の形式とフランス料理の相性
  10. フランス料理は身近に感じられる様になったきっかけ
  11. なぜ結婚式でフランス料理が選ばれるのか:まとめ

なぜ結婚式でフランス料理が選ばれるのか?

なぜ結婚式でフランス料理が選ばれるのか?

結婚式でフランス料理が選ばれる理由は、「格式」「安心感」「特別感」を同時に満たせる料理だからです。フランス料理は長い歴史の中で祝いの席と深く結びついてきました。多くの人にとって「きちんとした場の料理」という共通認識があるため、新郎新婦だけでなく、両家の親族や幅広い年代のゲストにも受け入れられやすい特徴があります。

結婚式の料理にフランス料理が定番とされてきた理由

結婚式の料理にフランス料理が定番とされてきた理由

フランス料理が結婚式の定番である理由は、長い歴史の中で「最高級の社交儀礼(マナー)」として世界中で認められてきたからです。

フランス料理は、王侯貴族の祝宴や公式な晩餐会で発展してきた料理です。料理の流れや盛り付け、サービスの仕方まで含めて「おもてなしの完成形」として体系化されています。結婚式では失礼がないことや格式が重視されます。フランス料理は、その点で安心して選べる料理ジャンルと考えられてきました。

また、日本の結婚式場やホテルの多くは、フランス料理を基準に料理体制を整えてきました。その積み重ねにより、結婚式=フランス料理というイメージが自然に定着しています。

両家やゲストに安心感を与えやすい料理ジャンル

両家やゲストに安心感を与えやすい料理ジャンル

フランス料理は、両家の親族やゲストに対して安心感を与えやすい料理ジャンルです。

結婚式には年齢、立場、食の好みが異なる多くの人が集まります。その中で料理の選択は、新郎新婦の評価にもつながりやすい要素です。フランス料理は「失礼に感じにくい」「無難だが安っぽくない」という印象を持たれやすく、親世代からの理解も得やすい特徴があります。

また、フランス料理はコース料理が基本です。前菜からデザートまで少しずつ提供されるため、食事量やペースを調整しやすく、高齢のゲストや少食の人にも配慮しやすい点が安心感につながります。

結婚式にふさわしい格式と信頼感がある

結婚式にふさわしい格式と信頼感がある

結婚式にフランス料理が合う理由は、フランス料理が「特別な席で選ばれてきた歴史」と「料理としての信頼性」を持つからです。

フランス料理は祝いの場で育った背景があり、見た目の華やかさや素材の上質さでも結婚式らしさを演出できます。親族や目上のゲストが多い場面でも、フランス料理は失礼が起きにくい料理として選ばれやすい傾向があります。

歴史あるフランス料理は特別な席に選ばれてきた

歴史あるフランス料理は特別な席に選ばれてきた

フランス料理は、王侯貴族の晩餐会や公式行事の料理として発展してきました。料理の味だけでなく、料理を出す順番、盛り付け、サービスの手順まで整えられています。結婚式では「場にふさわしいこと」が重要です。フランス料理は、場にふさわしい要素が最初から組み込まれているため、結婚式で選ばれやすくなります。

さらに、フランス料理はホテルや式場の料理運営とも相性が良い料理です。式場は、決まった時間に多人数へ料理を提供する必要があります。フランス料理はコース構成が基本なので、提供の段取りを作りやすく、品質を安定させやすい点も信頼につながります。

高級食材が結婚式らしい華やかさを演出する

高級食材が結婚式らしい華やかさを演出する

フランス料理には、普段の食事では目にすることの少ない「高級食材」がふんだんに使われ、視覚と味覚の両方で祝宴を盛り上げます。

結婚式は、日常を忘れて喜びを分かち合う場です。フランス料理では、トリュフ、フォアグラ、キャビアといった世界的な珍味や、厳選された食材が主役を務めます。これらの食材が持つ希少性と豊かな香りは、テーブルに運ばれた瞬間にゲストの気分を高揚させます。

フランス料理が世界三大料理と呼ばれる理由

フランス料理が世界三大料理と呼ばれる理由

ランス料理が世界三大料理の一つとされるのは、調理技術の体系化と、食文化を芸術の域まで高めた影響力の大きさにあります。

世界三大料理とは一般的に、フランス料理、中華料理、トルコ料理を指します。フランス料理がその一角を担うのは、素材の味を引き出す「ソース」の多様性や、デザートまで続く完璧なコース構成を確立したからです。19世紀のシェフが料理の手順をルール化したことで、世界中のどこでも高い品質の料理を提供できるようになりました。

世界三大料理

フランス料理
フランス料理

フランス料理の宮廷料理は、特にルイ14世時代に発展しました。彼の治世下で、宮廷料理は高級で精巧な料理となり、フランス料理の基礎が築かれました。

ルイ14世の料理人フランソワ・ヴァテルが編集した『ル・クイニエ・フランセーズ(Le Cuisinier françois)』は、当時のフランス料理の標準的なレシピ集となり、後のフランス料理の発展に大きく貢献しました。

中国料理
中国料理

中国料理の宮廷料理は、中国史上最も栄えた明・清王朝の時代に発展しました。この時代には、中国料理は非常に高度な技術や美学を持ち、宮廷料理人たちは料理だけでなく、器や飾りつけにもこだわりを持っていました。

特に清朝時代には、宮廷料理は「清宮菜」と呼ばれ、中国料理の最高峰として珍重されています

トルコ料理
トルコ料理

トルコ料理においても、オスマン帝国の宮廷料理が発展しました。

オスマン帝国は、中央アジアや中東、バルカン半島など多くの地域を支配し、様々な文化が混ざり合う中で宮廷料理は独自の進化を遂げました。宮廷料理は非常に豪華で、多くのスパイスやハーブを用いた料理が特徴的です。

ゲストの満足度を左右する美味しさ

ゲストの満足度を左右する美味しさ

結婚式の満足度を決定づける最大の要素は、提供される料理の美味しさです。フランス料理は、味の深みはもちろん、香りや食感、温度に至るまで緻密に計算されています。五感を全て満たす至高の料理が、ゲストの心に深い感動と喜びを刻みます。

結婚式で料理の印象が強く残る理由

結婚式で料理の印象が強く残る理由

結婚式で料理の印象が強く残る理由は、結婚式において料理は、ゲストが会場で最も長い時間をかけて直接体験する「おもてなし」そのものだからです。

披露宴の平均的な時間は約2時間半ですが、その大半をゲストは席に座って過ごします。新郎新婦の晴れ姿を見守る傍らで、常に目の前にあるのは料理です。舌で味わう美味しさに加え、スタッフが料理を運ぶ際の手際の良さや、お皿から立ち上る香りが記憶に強く定着します。楽しかった思い出と美味しい記憶は脳内で結びつきやすいため、料理の質が式の印象全体を左右します。

素材の良さを活かした味わいで幅広い年代に対応

素材の良さを活かした味わいで幅広い年代に対応

フランス料理は、厳選された素材本来の旨味を引き出す調理法に長けており、お子様からご年配の方まで誰もが美味しいと感じる普遍的な味を提供できます。

現代のフランス料理は、バターや生クリームを多用する重い味付けから、素材の出汁を活かした軽やかな味わいへと進化しました。新鮮な野菜の甘みや、魚介の繊細な風味を大切にする手法は、日本人の味覚とも非常に相性が良いです。以下の表に、世代ごとのゲストが喜ぶポイントを整理しました。

調理法が豊富だから最後まで飽きずに楽しめる

調理法が豊富だから最後まで飽きずに楽しめる

「焼く」「蒸す」「煮込む」といった多彩な調理法を組み合わせることで、コース料理の最初から最後まで、驚きと新鮮さを維持できます。

フランス料理のコースは、冷たい前菜から始まり、温かいスープ、食感の異なる魚料理と肉料理へと続きます。同じ食材であっても、火の入れ方やソースを変えることで、全く別の表情を見せることが可能です。例えば、表面はパリッと香ばしく、中はしっとりと仕上げる高度な技術が、一口ごとに異なる感動を生み出します。このリズム感のある構成が、長時間の宴席でもゲストを飽きさせません。

高級感のある見た目の美しさが食欲と期待感を高める

フランス料理の盛り付けは「皿の上の芸術」と称されるほど美しく、食べる前からゲストの期待感を最高潮に高めます。

人は情報の8割以上を視覚から得ると言われており、料理の見た目は味覚に大きな影響を与えます。フランス料理では、色彩のバランスや立体的な配置、ソースで描かれる模様など、細部にまで美意識が浸透しています。美しい盛り付けは、特別な日の高揚感を演出し、ゲストがスマートフォンで写真を撮りたくなるような喜びを提供します。

二人らしい結婚式メニューを作りやすい

二人らしい結婚式メニューを作りやすい

結婚式でフランス料理が選ばれる理由の一つは、コース料理の形が整っているため、希望に合わせて内容を調整しやすい点です。新郎新婦はシェフと相談しながら味や食材、演出の方向性を決めやすく、料理に二人らしさを込めやすくなります。

シェフと相談しながら理想のコースを形にできる

シェフと相談しながら理想のコースを形にできる

結婚式場のシェフと直接打ち合わせを重ねることで、新郎新婦の抽象的な要望をプロの技術で具体的な一皿へと再現できます。

フランス料理のシェフは、膨大な数のレシピと調理技法を習得している「味の設計士」です。新郎新婦が「爽やかな気分になれる料理」や「地元の食材を使いたい」と希望を伝えれば、シェフは最適なソースや火入れの加減を提案してくれます。最近の結婚式場では、既存のメニューをベースにするだけでなく、一から献立を組み立てるプリフィックス方式も一般的です。

プリフィックス方式:あらかじめ用意された複数の前菜、魚料理、肉料理などの選択肢の中から、新郎新婦が自由に組み合わせて一つのコースを作る形式のことです。

オリジナルメニューで記憶に残る料理を演出できる

オリジナルメニューで記憶に残る料理を演出できる

新郎新婦の個人的なエピソードを料理に盛り込むことで、ゲストの心と記憶に深く刻まれる演出が可能になります。

フランス料理は、食材の組み合わせや盛り付けに物語性を持たせやすい料理です。例えば、新郎新婦が出会った場所の名産品を使ったり、プロポーズの時に食べた料理を再現したりすることで、料理自体が会話のきっかけになります。

メニュー表に「実家の農園で採れた野菜を使用しています」といった一言を添えるだけで、料理の価値はさらに高まります。物語のある料理は、ゲストにとって忘れられない体験となります。

ワインとの相性が結婚式をワンランク上にする

ワインとの相性が結婚式をワンランク上にする

結婚式でフランス料理が映える理由の一つは、ワインと合わせやすい点です。料理とワインの組み合わせが整うと、味の満足度が上がり、披露宴の雰囲気も上品になります

フランス料理とワインのペアリングは、料理と飲み物の味がつながり、食事全体に一体感を生みます。

フランス料理は、ソースやバター、ハーブの香りなど、香りとコクを大切にする料理です。ワインも香りや酸味、渋みなどの個性があります。料理とワインの相性が合うと、料理の香りが広がりやすくなり、口の中がさっぱり整いやすくなります。ゲストは一口ごとに「おいしさが続く」と感じやすくなります。

料理とワインの相性が合うと、料理の香りが広がりやすくなり、口の中がさっぱり整いやすくなります。

例えば、白身魚に白ワインを合わせると、白ワインの酸味が口の中をすっきりさせ、魚の旨味が次の一口でも感じやすくなります。肉料理に赤ワインを合わせると、赤ワインの渋みが肉の脂と合わさり、重さがやわらぎます。料理とワインが同じ方向を向くと、食事全体が整って感じられます。

料理の例合わせやすい飲み物相性が良い理由
魚介の前菜スパークリングワイン泡が口の中をさっぱり整える
白身魚の料理白ワイン酸味が魚の旨味を引き立てる
クリーム系の料理白ワインコクと香りがなじみやすい
牛や鴨の肉料理赤ワイン渋みが脂の重さをやわらげる
デザート甘口のワイン甘さが料理の締めに合う

料理だけでなくサービス面の評価も高い

料理だけでなくサービス面の評価も高い

フランス料理が選ばれる理由は、お皿の上の美味しさだけではありません。料理を運ぶスタッフの立ち居振る舞いや、ゲストへの細やかな気配りが、披露宴という特別な時間を完成させます。洗練されたサービスが加わることで、会場全体に心地よい緊張感と温かさが生まれ、ゲストの満足度はさらに高まります。

フランス料理の提供スタイルには、ゲストが食事を最も心地よい状態で楽しむための「徹底したおもてなしの作法」が組み込まれています。

フランス料理のサービススタッフは、単に料理を運ぶだけではありません。ゲストの食事の進み具合を常に観察し、最適なタイミングで次の一皿を運びます。また、パンのおかわりや飲み物の補充についても、ゲストが声を上げる前に察知して動くことが基本とされています。こうしたプロフェッショナルな動きが、ゲストに「大切にされている」という実感を与えます。

結婚式だからこそ選ばれる非日常の料理体験

結婚式だからこそ選ばれる非日常の料理体験

結婚式という人生の節目にフランス料理が選ばれるのは、ゲストに「今日は特別な日である」と五感で感じていただくためです。自宅での食事や普段の外食では味わえない贅沢な時間を提供することで、お祝いの席にふさわしい特別感を演出します。

普段はなかなか食べる機会がない特別な料理

普段はなかなか食べる機会がない特別な料理

フランス料理は、日常生活では出会うことが少ない希少な食材や、手間のかかる調理法が凝縮された「非日常」を象徴する料理です。

多くのゲストにとって、本格的なフランス料理のフルコースを味わう機会は、結婚式などの特別な行事に限られています。最高級のトリュフやフォアグラ、厳選された旬の食材が美しく並ぶ光景は、それだけでゲストの心を満たす特別な贈り物となります。以下の表に、結婚式ならではの「非日常」を感じさせる要素を整理しました。

非日常を感じる要素ゲストの期待感が高まる理由
豪華な食材の共演世界三大珍味など、普段の食卓には並ばない高級食材を楽しめる。
洗練された盛り付けお皿をキャンバスに見立てたような芸術的な配置に感動を覚える。
専用の食器と空間銀のカトラリーや繊細なグラスが、贅沢な気分をより一層引き立てる。

家庭では再現が難しいプロならではの味

家庭では再現が難しいプロならではの味

フランス料理の真髄は、プロのシェフが何日もかけて仕込むソースや、絶妙に調整される火入れの技術といった「熟練の技」にあります

フランス料理の美味しさの核となるソースは、肉や魚の骨、数種類の野菜を何時間も、時には数日間煮込んでようやく完成します。この複雑で奥行きのある味わいは、家庭のキッチンで再現することは極めて困難です。

また、食材ごとに最適な温度を使い分ける高度な加熱技術により、お肉は驚くほど柔らかく、野菜は驚くほど甘く仕上がります。プロの情熱が注ぎ込まれた一皿には、手作りでは届かない感動が宿っています。

結婚式のスタイルとフランス料理の相性

結婚式のスタイルとフランス料理の相性

フランス料理は、どのような会場やコンセプトにも自然に溶け込む万能な料理ジャンルです。重厚な雰囲気のホテルから、開放感のあるゲストハウスまで、場所を選ばずにその魅力を発揮します。洗練された料理が空間の質を底上げし、お二人が理想とする結婚式の世界観を完璧に形作ります。

ホテル・専門式場・ゲストハウスと相性が良い

ホテル・専門式場・ゲストハウスと相性が良い

フランス料理がホテル・専門式場・ゲストハウスと相性が良い理由は、多人数へ安定して提供できる仕組みを作りやすいからです。

結婚式の料理は「おいしさ」だけでなく「同じ品質で全員に届くこと」が重要です。ホテルや専門式場は、もともと宴会や披露宴のために厨房とサービス体制が整えられています。フランス料理はコースとして提供する前提があるため、式場の進行と料理の流れを合わせやすくなります。

ゲストハウスも相性が良い会場です。ゲストハウスは一組貸し切りの形式が多く、料理の提供タイミングを新郎新婦の進行に合わせて調整しやすくなります。新郎新婦が「乾杯の後に前菜を出したい」「写真の時間を長めに取りたい」と希望すると、料理の提供を合わせやすくなります。

会場タイプフランス料理がもたらす効果
ホテル伝統的なマナーと相まって、格式高く正統派なおもてなしを完璧にこなします。
専門式場婚礼専用に設計された動線を活かし、熱々のソースや絶妙な焼き加減を維持できます。
ゲストハウスガーデンでのデザートビュッフェなど、フランス料理の遊び心を活かした演出が映えます。

和洋折衷やコース調整がしやすい柔軟性

和洋折衷やコース調整がしやすい柔軟性

結婚式にはさまざまなゲストが集まります。年配のゲストは和の味に安心感を持つ場合があります。若いゲストは洋の華やかさを楽しみたい場合があります。フランス料理は構成がコースなので、どの皿でどんな要素を入れるかを考えやすい特徴があります。

例えば、前菜に和の食材を取り入れる方法があります。魚料理に和風のだしの香りを重ねる方法もあります。デザートで和の果物を使う方法もあります。新郎新婦が「親世代も食べやすい味にしたい」と希望すると、塩分を控えたり、脂を軽くしたりする調整も可能です。新郎新婦が「ボリュームを増やしたい」と希望すると、品数やパンの量の工夫もできます。

調整したいこと具体例
和の要素を入れたいだしの香り、和の食材を使用
食べやすくしたいやわらかい肉、骨なし魚
軽くしたい脂を控え、野菜を増やす
特別感を強めたい高級食材や演出を追加
量を調整したい品数、パン量、デザート量を調整

結婚式の形式とフランス料理の相性

結婚式の形式とフランス料理の相性

豪華なドレスには「高級」「贅沢」「豪華」という言葉が似合うフランス料理を添えることで、披露宴会場全体の調和が整います。

現代の結婚式では、ウェディングドレスが主役のファッションアイテムとして扱われます。新婦は結婚式のテーマや会場の雰囲気に合わせてドレスを選び、アクセサリー、ヘアスタイル、メイクも含めて統一感のあるスタイルを作ります。ゲストは入場した瞬間から、会場の雰囲気を目で感じ取り、「どんな結婚式か」を印象として受け取ります。

料理は、披露宴の世界観を支える重要な要素です。料理が素朴すぎると、会場の華やかさとの間に差が生まれやすくなります。フランス料理は盛り付けが美しく、色合いや立体感が出やすいので、テーブル全体を華やかに見せやすくなります。フランス料理は高級食材やソースを使って特別感を出しやすいため、ウェディングドレスが作る非日常の雰囲気とも調和しやすくなります。

また、結婚式は写真や動画が多く残るイベントです。ドレスと同じように、料理も写真に写ります。フランス料理は一皿の完成度が高く、写真を見返したときに「豪華な披露宴だった」と伝わりやすくなります。

フランス料理は身近に感じられる様になったきっかけ

フランス料理は身近に感じられる様になったきっかけ

フランス料理は、もともと特別な日の料理という印象が強い存在でしたが、現在では以前よりも身近に感じられる場面が増えています。その背景の一つとして、1990年代に放送されたテレビ番組「料理の鉄人」の影響が挙げられます。

番組では、フランス料理を担当する料理人が「フレンチの鉄人」と呼ばれていました。この呼び方がきっかけとなり、日本ではフランス料理を「フレンチ」と表現することが広まりました。英語ではフランス料理を「French cuisine」と言いますが、日本人は言葉を短くする傾向があるため、「French」の部分だけを使って「フレンチ」と呼ぶようになったと考えられます。

同じように、イタリア料理を「イタリア料理」と呼ぶよりも「イタリアン」と言った方が、気軽で親しみやすい印象になります。言葉の響きが変わるだけで、料理に対する心理的な距離が縮まることがあります。とくに現在の若い世代にとっては、フランス料理は「フレンチ」という呼び方が定着しており、堅苦しさよりもカジュアルでライトな印象を持つ人が多い傾向があります。

「フレンチ」という言葉からは、「高級」「贅沢」「豪華」といった強いイメージを感じにくい場合もあります。

そのため、「フレンチ」という言葉からは、「高級」「贅沢」「豪華」といった強いイメージを感じにくい場合もあります。実際、現在のフランス料理は、格式の高い高級店だけでなく、気軽に楽しめるビストロやレストランも増えています。こうした環境の変化により、フランス料理は特別感を保ちながらも、親しみやすい存在として受け入れられるようになりました。

この「親しみやすさ」と「特別感」のバランスが、結婚式の料理を選ぶ場面で大きな魅力になります。格式がありながらも堅すぎず、多くのゲストに受け入れられやすい点が、フランス料理が選ばれる理由です。そのため、結婚式の料理としてフランス料理が選ばれない理由を探すことの方が、むしろ難しいと言えるでしょう。

なぜ結婚式でフランス料理が選ばれるのか:まとめ

この記事では、結婚式でフランス料理が選ばれ続けている理由を、料理の特徴だけでなく、結婚式という特別な場との相性という視点から整理してきました。フランス料理は単に高級という理由だけで選ばれているわけではありません。格式、安心感、華やかさ、柔軟性、サービスまで含めた総合力が、結婚式という非日常の一日と自然に重なっています。

結婚式は新郎新婦にとって人生の節目です。同時に、ゲストにとっても大切な思い出になる時間です。その場で提供される料理には、「失礼がないこと」「特別感が伝わること」「幅広い年代が楽しめること」が求められます。フランス料理は、長い歴史の中で祝いの席と向き合ってきた料理だからこそ、こうした条件を満たしやすくなっています。

とくに現代の結婚式では、ウェディングドレスや会場装飾を中心に世界観を作る形式が主流です。見た目の美しさや高級感を持つフランス料理は、その空間と調和しやすく、写真や記憶にも残りやすくなります。また、シェフと相談しながら内容を調整できるため、二人らしさやゲストへの配慮も反映しやすい点が強みです。

結婚式の料理選びに迷ったときは、「なぜフランス料理が選ばれてきたのか」という理由を知ることで、自分たちに合うかどうかを冷静に判断しやすくなります。

この記事でお伝えしたポイント

  • フランス料理は祝いの席で選ばれてきた歴史があり、格式と安心感を両立できる
  • 見た目の美しさと高級感が、ウェディングドレスや会場の世界観と調和しやすい
  • 素材を活かした味わいで、幅広い年代のゲストに配慮しやすい
  • コース構成や和洋折衷など、柔軟な調整ができ二人らしさを表現しやすい
  • 丁寧なサービスと合わせて、披露宴全体の満足度を高めやすい

結婚式の料理は「無難だから選ぶもの」ではありません。理由を理解したうえで選ぶと、料理は新郎新婦の想いを伝える大切な演出になります。フランス料理が選ばれ続けている背景を知り、自分たちが納得できる結婚式の形を見つけてください。

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ラング
料理業界で約18年間働いていた経験をもとに結婚式の料理についてみなさんが参考にできる記事を提供します。